Entries from 2013-12-01 to 1 month

H.v.ホーフマンスタールとR.M.リルケのエクリチュールをめぐって(続き)

3.リルケの『マルテの手記』ライナー・マリア・リルケ(Rainer Maria Rilke)は、1875年12月4日にプラハで生まれた。父ヨーゼフ・リルケは、陸軍士官を目指したが、栄達がかなわず、10年に及ぶ軍隊勤務から身を引いて鉄道会社に勤めた失意の人であった。し…

H.v.ホーフマンスタールとR.M.リルケのエクリチュールをめぐって

1.エクリチュールとはなにか。 エクリチュールとは、言語芸術を成立させる核としての文章の「書き方」を意味する。歴史が順次変化するにともなって、エクリチュールも変遷してゆく。とりわけフローベールとともに、言葉は作家の歴史的・社会的地平の上に現…