edel_weiss306の酒場放浪記

 今年は26年ぶりの寒さとか、老いの身に寒さが殊のほかこたえる時期であったが、2月初旬月亡父の50回忌で、信州へ行ってきた。厳寒の時期にきょうだい皆(兄姉妹)が集まるのも久しぶりのことだった。50回忌をやるのは珍しいことのようだが、親父がそれだけ早く逝ったということになる。松本では「みよ田」という蕎麦屋で家内と地酒を飲みながら食した「そばがき」は絶品だった。「みよ田のとうじそばプラン」が、人気のメニューだそうである。「投汁(とうじ)そば」とは野麦峠に古くから伝わる郷土料理で、ふつふつと沸いているキノコや山菜などの野菜がいっぱい入ったダシの中に、冷水でキリッと締めた冷たいそばを、シャブシャブのように温めて食べる。汁の中に投じるということで「投汁そば」という。

 2月7日は73歳の誕生日で、秋葉原へ家電製品を買いに出かける用事があり、用を済ませて、道に迷いながらさんざん探しまわったあげく、ようやく稲田屋を見つけ寄り道をしてきた。ビル入り口でビラを渡してくれた若い女性が、店内へ案内してくれた。後ほど接客用の服に着換えて挨拶にきて名刺を渡された。稲田屋の新入社員で、芸名のような素敵な名前(本名)だった。短い時間だったが、「強力」の新酒を楽しみ、快い気分で店を出た。
     松本駅から乗鞍方面を望む(夕刻)